現在、松戸市の小児救急体制は、松戸市医師会と松戸市薬剤師会、松戸市、松戸市立総合医療センター小児科が力を合わせて充実したシステムを構築し、全国的にも注目されています。
このシステムで、重症患者を担う松戸市立総合医療センター小児科は、千葉県が定めた全県対応型小児医療連携拠点病院・救命救急センターです。この2つの機能を持つ病院は、県下では、松戸市立総合医療センターと、旭中央病院の2つのみです。また、2009年の新型インフルエンザ流行時は、千葉県内主要19病院に入院した入院患者は全部で1,046名、その中で、松戸市立総合医療センター小児科(当時は松戸市立病院小児科)の入院患者は194名(20%)と県内最多でした。この入院患者全員を救命しています。
松戸市医師会では上記のような充実した高次医療機関の松戸市立総合医療センター小児科と力を合わせて、小児の救急体制を段階的に進化させています。第一段階では、2004年4月に小児急病診療所を松戸市衛生会館内に開設しました。第二段階として、2006年4月に、旧松戸市立病院そばに夜間小児急病センターを設立。旧松戸市立病院小児科と共に、準夜帯(午後11時まで)の救急体制を構築・強化しました。2017年12月には旧松戸市立病院が松戸市立総合医療センターとして千駄堀へ移転し、建物内に開設しました。夜間小児急病センターは365日年中無休です。夜、急に具合が悪くなったお子さんは、午後6時~午後11時は、当医師会有志の医師が松戸市立総合医療センター小児科と一緒に力をあわせて、夜間小児急病センターで診察を行っていますのでどうぞご利用ください。
深夜帯(午後11時~翌朝)の急患は当番の救急病院(二次待機病院)での対応となります。当直医は病棟の重症患者さんの治療などで手が離せないケースもありますので、必ず電話をしてから受診しましょう。深夜帯については、軽症の子供が限られた救急病院に大勢集中しますと、本当に救急を要する重症な子供の治療に支障が起こりますので普段からかかりつけ医師をもち、日頃から子供の様子をよく観察して、診療時間内に早めの受診を心がけていただくようお願いします。
市民の皆さんには、このような現在の松戸市における小児医療の実情を広く知っていただき、小児救急体制整備に向けた活動をしている医師会や薬剤師会、松戸市立総合医療センター小児科、市当局にご協力、ご支援そして深いご理解をお願い申し上げます。