体が痒い、皮膚が痒い、しかし刺した相手が分からず原因がはっきりしない場合には、もしかしたらダニではないだろうかと、思いがちです。しかし、ほとんどのダニは無害です。
では、実際には人の皮膚に害を及ぼすダニは、どのようなものがいるのでしょうか。
大きなダニ
大きなマダニは山や野原にいて、散策したり、薮に入ったり、草むらで昼寝をしたりして吸着されることがあります。
通りがかった人や犬猫に区別なく咬着し1カ月も離れず、血を吸って数ミリ~1センチを超す大きさまでになります。
咬着されて1日以内なら、手で容易にとれますが、それを過ぎると、とれにくくなり、やたらに引っ張るとダニの体だけが引きちぎれ、皮膚に深く差し込まれている口器が皮膚に残り、治りにくいしこりを残すことがあります。しかし、大抵は虫体をとり除けば自然に治ります。
血を吸うイエダニ
イエダニはネズミに寄生する吸血性のダニです。
ネズミが死んだり巣をはなれたりすると、血を求めて人を襲うことがあります。血を吸うと1ミリくらいの大きさになるので、肉眼で見ることができます。
また、鳥に寄生するイエダニに似たトリサシダニがありますが、鳥が巣を去ると人を襲うことがあります。
いずれのダニも皮膚の柔らかい部分を好んで刺し赤い発疹を残します。
解決法としては、ネズミの駆除や巣の除去、巣の周りに殺虫剤をまくことが必要です。
刺すだけのツメダニ
ツメダニには犬猫に寄生するイヌツメダニ・ネコツメダニなどがいて、人を刺すこともあります。
また、畳に生息するミナミツメダニは、夏に増え、熱帯夜のような暑く湿度の高い日が続くと、人の皮膚の柔らかい部分に付着して偶発的に刺すことがあります。
処置としては、掃除をよくし、風通しを良くして湿気を除くことが大切です。