今日の社会において、うつ病で苦しんでいる人は少なくありません。
その際、適切な処置を受けないで病気を長引かせたり、病気を悪化させたりすることも、しばしば目にするところです。うつ病という病気には、つぎのような特徴があります。
うつ病になりやすい人たちの多くは、本来、十分な学力や社会的能力をもち、優秀であると自他ともに認められている人たちです。にもかかわらず、うつ病におちいると心身の不調があらわれ、人生の途中でぶつかった暗い壁さながらに、気力の充実しない悶々とした日々を送るようになります。
うつ病になった状態では、元気なときの自分がウソのように思われます。表現を変えると、まったく別人のようになってしまう自分が、ふがいなくてしかたなくなります。
人によっては、苦痛をとるため、市販の強壮剤、総合ビタミン剤など、うつ病本来の治療とはほど遠い薬やドリンク剤を服用したりします。また、「溺れる者はワラをもつかむ」式に、民間療法などを試し続けている例も多くあります。しかし、それでも一向によくならず、困り果てているケースも少なくありません。
- 周囲の無理解がうつ病を悪化させている
- 休養の必要性
- 坑うつ薬は栄養と休養を助ける
- しかったり、励ましたりは禁物
- 周囲の人の協力で自殺を防ぐ
1~6までの項目については心身医学シリーズにて順次、お話ししてまいります。