症状は、左右のどちらかの皮膚にピリピリ、チクチクした痛みがあり、帯状に腫れた赤い斑点ができます。その斑点は、1・2日後に水疱(水ぶくれ)となり4・5日までに拡大し、7~8日で膿疱(のうほう)となってから破れ、3週間ほどでかさぶたとなって自然に治ります。初期に重症ですと帯状疱疹後神経痛が発症しやすくなります。
子どものころに水ぼうそうにかかると、治ったあとも水ぼうそうウイルスが神経の中で眠っています。年をとったり、疲れたり、他の病気で体が弱ったりすると、ウイルスが活性化して帯状疱疹を引き起こします。
一方、初めて水ぼうそうにかかった時につくられる「免疫記憶細胞」が、体内の水ぼうそうウイルスを抑えています。一般にその効力は20年くらいで弱まりますが、子育てなどで水ぼうそうに接すると再度抗力が戻ってきます。つまり免疫記憶細胞の効力が弱まり、まわりにも水ぼうそう患者が少なくなる20歳代、50歳代のころが帯状疱疹にかかりやすくなるのです。
あとに痛みが残る帯状疱疹後神経痛は約3%の発生率ですが、無理をすると重症化して、若い人でも神経痛が残る場合もあります。帯状疱疹の症状があったら、早めにかかりつけの医師に相談しましょう。