子宮内膜症について その1
子宮内膜症は子宮内で胎児のベッドとなる子宮内膜という組織が、子宮内ではなく、別の場所に発生し、増殖していく病気です。
子宮の中の内膜組織は、卵巣から出るエストロゲンという女性ホルモンの作用で、毎月徐々に厚くなり、月経時には子宮の壁からはがれ落ちて、血液と共に膣から排出されます。
子宮内膜症はこうして出来る
同様に子宮の外に出来た子宮内膜も、エストロゲンの作用を受けて、月経のたびに、出血、剥離をくり返します。
その結果、病変部が炎症を起こし、たまった血液が血のりとなって子宮や卵巣、卵管、直腸などの臓器を癒着させ、しまいには骨盤内全体がかたまりのようになります。また、卵巣の内部で子宮内膜組織が増殖すると、卵巣の中に、チョコレートのう腫といって、古い血液がたまった袋ができ、卵巣が腫れていきます。
症状
一番大きな訴えは痛みです。月経時の下腹部痛、腰痛、頭痛に加え、月経時以外にも同様の痛みを訴える人もかなりいます。
こうした痛みは、非常に堪え難く、腹の底がしぼられ、引きちぎられるよう等と表現されます。
月経痛は普通の女性でも多少あります。単に月経痛がひどいからといって、直ぐに子宮内膜症と結びつけることはありません。
心がけましょう
- 好きな仕事や趣味を続ける
- ガードル等のような下半身を締め付ける下着を常用していると、骨盤の血液循環が悪くなり、痛みが強くなる
- 日ごろから下半身を動かす運動を心がける。姿勢の悪さは内臓下垂につながりますから、背筋を伸ばし、お尻の穴を締めるような姿勢で歩く習慣をつける
- 冷えも骨盤の血流を悪くするので、シャワーよりも、湯舟につかって、体を温める
痛みが特に激しい時は、医師に相談しましょう。