シックハウス症候群

近年、日本の住宅の気密性は向上し、高断熱化が進んでいます。新築・改築後の学校・ビル・住宅等の建材・内装材等から発散する科学部質が室内の空気を汚染し、居住者の体調不良の訴えが起こってきました。

新建材や内装の接着剤等に含まれている化学物質が室内に停滞すると、種々の症状が発生します。

症状

めまい、吐き気、頭痛、目鼻喉の痛み等です

原因

住宅の建材や家具等に含まれているホルムアルデヒドやクロルピリホスといった化学物質です。

  • ホルムアルデヒド
    常温では無色のガス体で、刺激臭があり水に溶け、約37パーセントの水溶液はホルマリンとして知られています。合板や内装材、家具の接着剤や繊維製品(カーテン等の樹脂加工)に広く用いられていますが、皮膚や粘膜に対する刺激性が強く、アトピー、喘息、アレルギー等の原因物質にもなっています。
  • クロルピリホス
    純粋なものは無色の結晶で有機リン系の殺虫剤です。住宅では白蟻駆除剤として使われており、倦怠感、頭痛、めまい等を引き起こす事があります。引き起こす事があります。

健康面でマイナスの環境を作ってしまうこれらの物質を遠ざけるため、建築基準法が改正され、2003年7月1日以降着工のものから適応の対象となりました。

  • 常時換気が可能な換気設備の義務化
  • ホルムアルデヒド発散の恐れのある建材の使用制限
  • クロルピリホス発散の恐れのある建材の使用禁止

等がうたわれており、人体に悪影響を及ぼすこれらの建材の使用制限ならびに禁止措置は、シックハウス症候群の軽減に効果が大であると考えられます。

さらに換気システムの設置義務化は、まさにきれいな空気で健康な暮らしを約束したものと言えるでしょう。