かぜのシーズンになりました ~インフルエンザにご用心~

インフルエンザが疑われたら、早めの手当てを

今年もインフルエンザの季節がやってきました。
多くのかぜは、鼻水・くしゃみ・せき・熱などが中心で全身症状はあまり見られません。一方、インフルエンザでは、突然の高熱・頭痛・関節痛・寒気など全身の症状が強く、普通のかぜと同様にのどの痛み・鼻水・せきなどの症状も見られます。

お年寄りや、呼吸器・心臓に慢性の病気を持つ人は、肺炎を併発したり、重くなると亡くなる場合も少なくありません。小さな子どもでは、中耳炎や熱性けいれんの誘発、肺炎を起こすことがあり、まれに脳炎・脳症などの合併症で、生命の危険が生じることもあります。

インフルエンザが疑われたら、早めに診察を受けるようにしましょう。また、インフルエンザにかかったら、病気を治し、他の人へ伝播(でんぱ)させないためにも、外出はせずに自宅で安静にしていることが大切です。学校保健法では、「解熱したあと2日を経過するまで」出席停止するよう、勧めています。

インフルエンザにかからないために

インフルエンザの予防には、インフルエンザワクチンによる予防接種が有効です。予防接種は、インフルエンザを防ぐだけではなく、かかってしまったときの症状を軽くすることができます。ワクチンの効果は、本人の体調、そのシーズンのインフルエンザの流行株とワクチンに含まれている株の合致状況によって変わりますが、この約10年間、予測したウイルスと流行したウイルス株はほぼ一致し、有効なワクチンが作られています。
ワクチンによる有効な免疫は、おおよそ接種後、2週間から5ヶ月間持続しますので、インフルエンザの流行前の12月中旬ころまでに接種しておくことをお勧めします。詳しくは、かかりつけ医にご相談ください。また、外出から帰ったら、手洗いやうがいをするよう心がけましょう。

かぜの流行の情報を知っておきましょう

近年話題になったSARSは、初期の症状がインフルエンザに似ているので注意が必要です。SARS患者と接触した可能性があり、急な高熱が出たようなときは、直接医療機関を受診せずに、必ず診察前に医療機関や保健所に電話で相談ください。
また、インフルエンザワクチンが無効な新型のインフルエンザの流行も危惧されており、新聞、テレビ、インターネットなどでSARSや今季のインフルエンザ流行株など最新の感染情報を知っておくことも必要です。