ワクチンの正しい知識 ~予防接種の必要性~

ワクチンとは

 感染症の予防に使う薬品をワクチンといいます。ワクチンには、一種だけのものと、数種を混合したMRワクチンや、DPT(三種混合)ワクチンがあります。BCG以外のワクチンでは、一回の接種で一生免疫を持続することはありません。必ず一定の間隔で複数回接種が必要です。

100%安全とは限りませんが…

 ワクチンには、毒力を弱めた生きたウイルスを使う「生ワクチン」と、ウイルスや細菌の一部成分のみを使う「不活化ワクチン」があります。生ワクチンは強い免疫力が得られ持続期間も長い反面、副反応(副作用)の出る確率が不活化ワクチンよりも若干高く、不活化ワクチンは副反応が少ないものの持続期間の短いことが特徴です。

 ワクチンは100%安全なものとは限りません。100万回の接種に一度は強い副反応の起こる可能性があります。しかし、ワクチンを接種せずにその病気にかかってしまうと、数百人から数千人に一人は障害を残すか、生命を脅かされるなどの恐れがあるのです。

予防接種を受けましょう

 例えば、麻疹(はしか)は生命に関わることがあります。風疹は妊婦がかかると赤ちゃんに影響し、ポリオは神経まひを起こすことがあります。百日ぜきは乳児が脳障害を起こすことがありますし、おたふくかぜは難聴になることがあります。インフルエンザ菌b型(ヒブ)や肺炎球菌は髄膜炎を起こします。ヒトパピローマウイルス16型と18型は子宮頚がんに関係しています。かかってしまう前に、予防接種で防げる病気からお子さんを守りましょう。