日本人の高血圧に関係する一番の原因は、食塩の取り過ぎです。食べ過ぎによる肥満やお酒の飲み過ぎ、喫煙も血圧を上げる要因となります。
高血圧治療の基本は生活習慣を見直すことから始まります。食事では塩分を控え、野菜を多く取り、腹八分目に抑えます。また、早歩きを1日30~60分するなどの適度な運動が欠かせません。
これらの生活習慣は一時的ではなく、長続きさせることが大事です。生活習慣が元に戻ってしまうと、血圧を下げる薬の効果が弱くなります。
■高血圧の薬
高血圧と診断されたら、早期から治療に取り組み、しっかりと血圧を下げることがとても大切です。自分の血圧の数値を知っていますか?家庭で血圧をチェックするときは、起床後1時間以内の排尿後に、座って安静にして計ってください。上が135mmHg(水銀柱ミリメートル)以上、下が85mmHg以上のどちらかであれば高血圧です。血圧の変化をきちんと記録しておくと治療の参考になります。
薬で血圧を下げる必要がある場合は、飲み忘れが多いと効果が出せません。薬を飲んだらカレンダーに印をつける、薬を曜日の付いたケースに入れるなどの工夫をしましょう。薬の種類が多いときは、薬をまとめて1つの袋にパックする「一包化」も効果的です。
なかには降圧薬の作用を弱めてしまったり、血圧が上がってしまう健康食品や薬もあります。また、一部の高血圧では内分泌臓器の異常も検査の必要があります。血圧がこれまでより上がってきたなど気になるときは、かかりつけの医師に相談しましょう。