日本は少子高齢化・核家族化・人口減少社会が進んでおります。それにともないお1人暮らしの方が多くなっています。松戸市医師会は、これまで生活圏域ごとに「高齢者支援連絡会」(現在は「地域ケア会議」)に参加してきました。この会で多くの関係者が検討した「対応に苦労する人」の半数が、お1人暮らしの方でした。また松戸市の調査では年間約200人の方が孤独死されており、この人数は自宅で亡くなる方の3割近くです。孤独死は全国でも社会問題化しています。
これまでの医療や介護・福祉だけでは対応困難な1人暮らしの方に「何とか有効な方法がないだろうか」と考え、松戸市医師会員の中から「(1人暮らし)あんしん電話」を創り出し、5年余り運用しています。
これは医療機関などに設置したパソコンから、あらかじめ約束した日時に毎週1回、自動的に電話をかけるものです。受信側のお1人暮らしの方などは電話(携帯電話も可)で、「問題なし」の場合は「✱1」を、「体調不良」では「✱2」を、「要連絡」では「✱3」を押します。応答結果は発信側のパソコン画面に表示されます。発信側は朝昼夕3回チェックし安否確認を行い、心配な方には別途電話をおかけして相談に応じるものです。(緊急の場合はこれまで通り救急車を活用されて下さい)
このシステムは電話の受け手では一切お金がかかりません。現在市内5ヵ所の医療機関などを発信元として稼動しています。地域住民組織を中心に「松戸あんしん電話地域見守り協議会」が生まれています。地域の自治会・町会・民生児童委員の人々と連携して見守りしています。
この活動を松戸市が評価し平成27年度から松戸市公認事業となっています。市内全域のお1人暮らしや高齢世帯の方々に、この「あんしん電話」への参加をお誘い申し上げます。ご利用ご希望の方は、松戸市高齢者支援課「高齢者あんしん100番」(☎366-1100)までお問い合わせください。